デリ嬢の人生計画
タイトル未編集
皆様ご機嫌麗しゅう。
わたくし、サナと申します。20歳独身☆
あ、サナって源氏名ね。
何を隠そうわたくし、デリ嬢ですの。
ご存知の方も多いかとは思いますが…デリ嬢とは『デリバリーヘルス嬢』デリバリーヘルスという職種で働いている女性のことですわ。
因みにデリバリーヘルスとは…まぁ風俗の一種で、ソープとは異なり本番行為はなく、口や手を使ったサービスをする職種で、デリバリーなので、ホテルや自宅に派遣されてお仕事をするんですのよ。
まぁ…ぶっちゃけ、世間一般には決して堂々と言える職業ではないかしらねぇ…
なかなか破廉恥なお仕事ですわ。
因みに…ここでカミングアウト。わたくし、幼い頃から男嫌いですの。
ほら、男の人ってがさつで乱暴でデリカシーのかけらもなし。臭くて汚らしいし、下品で恥知らずなんですもの。
…こんなにわたくしの本音をぶっちゃけてしまって…わたくし、世界中の男性を敵にまわしましたわね。フルボッコにされるかも。
でも構いませんわ。男なんぞ敵にまわしたところでへのかっぱ。わたくしには乙女がいればそれでいいんですの。
そう、乙女。それは『世界中の素敵なもの』を集めた結晶のような存在。
世間一般で言うならば女子、女性、ま、つまり性別が『女』の人のこと。
わたくしは男が嫌いですが、乙女は大好きですの。
というと、所謂レズビアン、自分自身も女性でありながら同じ女性が恋愛対象な人と思われがちなのですが―実際わたくしが男嫌いだとカミングアウトすると9割の人がレズビアンかと尋ねる―わたくしは『恋愛対象』として乙女が大好きだと言っているわけではないんですの。『恋愛対象』としてではなく…例えば美しく繊細なガラス細工、例えば愛らしい愛玩動物、例えば芸術的な絵画、これらを目にしたとき、わたくしはただ素直に感動し、その美しさ、愛らしさに惹かれ、芸術性に感嘆し、ずっと見つめていたい、そんな風に思うのです。
わたくしが乙女に対し、『恋愛対象』としてではなく大好きだと感じるのはそういった感覚とほぼ同じなのです。
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