祝福された堕天使達
「たまに行く銭湯も良いものだね。まー君の幼い頃の事を思い出しちゃったよ。」

「幼いって…」

そこまで餓鬼じゃなかったよ…っと言いかけて、俺は言葉を詰まらせた。

あの頃の俺は確かに餓鬼だった。

何年もの後悔をするであろう未来に何の躊躇いも無しに足を踏み入れてしまうそんな愚かしく、そして無防備な餓鬼だった。

でも…

「今はもう、あの頃みたいな餓鬼じゃないよ。」


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