祝福された堕天使達
少し冷たい風が麻里のウェーブのかかったセミロングの髪を揺らし、その瞳は俺を真っ直ぐに見ていた。

彼女、雪路麻里(ゆきじまり)は母性溢れる大人の女性だ。

俺も大人の部類だが、彼女の年上故の豊かな母性と余裕のある佇まいは俺の比では無かった。

昨年に30歳になり、大人の貫禄にさらに磨きがかかっていた。

俺は麻里のそんな所に惚れ込んだんだと思う。

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