祝福された堕天使達
「えっ?」

疑問符を浮かべた麻里に俺は答えた。

「あいつは、忠告しに夢に出たんだよ。そうじゃ無ければわざわざ麻里の気持ちを察したりなんかしない。ストレートに別れろって言うもんだろ?」

「…。」

確かに、と少し納得したかの様にきょとんとした表情で小さく息をつく麻里。

俺は話を続けた。

「でも、あいつがまだ生きていたら、今でも俺達の事を許してなかっただろうな。」

「私も、そう思う。」

「だから、それは由衣じゃない。麻里が麻里自身に忠告したんだ。」

「私自身…」

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