祝福された堕天使達
娘として…親不孝者として…
一ヶ月後、結婚式当日

「こら新郎、待たせ過ぎると新婦を俺が美味しく頂く事になるぞぉ。」

「そんな事になったら圭吾、お前との縁はギロチンにでもかけてしっかり分断させてもらうからな。」

「なら、早くしてくれよな、結婚式は延期出来ないんだから。」

早朝の雲ひとつない清み渡る青が、今日の大空を支配していた。

先月まで記録的な豪雪とも言われ、歩くのも困難になっていた積雪も今は見る影もなく、入り組んだアパート前のアスファルトの道路も何不自由無く自動車を受け入れていた。

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