祝福された堕天使達

祝福された堕天使達

ウェディングドレスの麻里は今まで見たどの麻里よりも美しかった。

顔は白く透き通り、化粧の効果だろうか目元も大きく見えた。

いつもウェーブのかかったセミロングの髪型は清楚な雰囲気を出すためかストレートになっていた。

そして何よりもドレス姿が眩しかった。

普段のジーンズ姿の麻里にはない絢爛さがとても魅力的だった。

「綺麗だよ、麻里。」

そう言わずにはおれなかった。

「そ、そうかな…」

そう言いながら盛大に照れる麻里。

そんな麻里が可愛くて抱き締めてやりたくなったが。

「あ、だめ。」

麻里に伸ばした手が麻里の手によってそっと押し返された。

「メイク濃いから服汚しちゃう。」

「なるほど、それはまずいな。」

と言いながら、間髪入れずそっと抱き締めた。

服に顔が当たらない程度に。