愛しい人へ


ガラガラ


「失礼します。」


適当な席に座っとけって言ってたけど。



どこに座ればいいんだろう。


「おぉ!春川!隣空いてるぜぇ!」


げっ岡山早ッッ!


はーっとため息一つ。


だるそうな足取りで向かう。



ギシギシ。


古びた椅子は変な音がする。



只今先生逹は会議中。



どうも男子と二人っきりの空間に慣れない。



早く終わらそ。。。



「ねぇ。お前彼氏とかいんの?」



はあ?何言ってんだ。コイツ。



少々呆れ気味に


「いる訳ないし。まずあまり男好きじゃない。」



手短にすませる。



一瞬唖然としていたがまたいつもの陽気な態度で、


「えー?俺がなってあげよか?」




どーも軽い。チャラい。
私が男嫌いって言ったの聞いてたのかな・・・



かなりイライラしていたのか私は、



「は?おちょくってるつもりなら止めてくんない?第一男嫌いって言ってんじゃん!」



自分でもなんでこんなにムキになったのかは分からなかった。



だけど心のどこかで男に舐められちゃいけない気がしていた。。。
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