愛しい人へ


「岡山?」


返事は帰って来ない。


「岡山ぁ。」


泣きながらも大好きな人の名前を呼ぶ。



「ごめん!俺そんな事も気付いてやれなくて。まじごめん!今度からは俺が守るから!」



抱き締められた腕が力強くなっていく。


え?いいの?



私これからも貴方の隣にいていいの?


嬉しさのあまり、溢れる涙が止まらない。



「いい・・・の?私で?」


泣きじゃくってる私の顔は相当ひどかったと思う。


でも貴方の言葉が嬉しくて。


嬉しくて。嬉しくて。



「ありがとぉ!!」



おもいっきり岡山に飛び付いた。


バタっっ


バランス崩れてベッドに転倒。


「いってー。」



「あはは。転んでるー。」



その後私は顔を見合せ笑った。。。



その時間が幸せで。



時計の針も休めばいいのに。なんて思った。



「なぁ。一応カレカノになったんだし。その・・・苗字じゃなくて名前で呼ぼうかなー。なんて思ったり。あー!意味分かんねぇ!」



髪をクシャクシャと手で押さえてた。


なんか全てが愛おしく思えてきた。



この前までが嘘みたい。



隣にいって、


「翔ぉ。」


なんて耳もとで呟いた。


翔の顔を見たら真っ赤で。

鏡を見たら私まで赤かった。
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