愛しい人へ

(by翔)

さっきから様子がおかしい。

只今愛と下校中。


さっきから何も聞いてない。

何かを考えてる。


「おい!聞いてんの?」



いきなりでけぇ声だすと、愛がビクッとした。


「ほぇ?あー聞いてたよ!」

曖昧な返事にムっとする。


大人げねぇーって思うけど。



まじで気になる。


「じゃあ今何話してた?」


すかさずSな俺登場。



愛はやっぱり聞いていない様子。


アタフタしている。



「ごめん。本当は聞いてなかった。」



少し潤目で言う愛。


すっげー可愛くてすぐ許す俺。


だって上目線よ?


どーだってよくなる。


んしたら愛がいきなり、


「あのね!今日の昼休み告白された!」



はっ?愛が必死になって言ってた。



告白?


「誰?」


やばい。メチャクチャ不安。


「森田君。」


あーあいつか。


今すぐにでもアイツの所行ってぶん殴りたくなってきた。。。



イライラしている俺に気付いたのか、


「本当にごめん!でも私が好きなの翔だけだから!」


って言って飛び付いてきた。



おいおい。ここ通行量の多い道路だぞ?


仕方なく空き地に連れ込む。


ヤベぇ。またSな俺登場。


「でもまじで心配するんだけど。」


チラっと愛を見ると何度も謝ってる。


すぐに許そうと思ったが、なんか勿体なかった。


「どうしたら許す?」


少々上目線。



俺の心臓バクバク。


「んじゃぁ愛からキスして。」


< 36 / 81 >

この作品をシェア

pagetop