愛しい人へ
ピピピピピ
ポチっ
新しくかったヒヨコの形の目覚まし時計の頭を押して止める。
「ふぁー。」
少し伸びをする。
クラっっ。
少しふらつく。
寝過ぎたのかな?
時計はもう7時30を回っていた。
「やば。」
急いで制服に着替えて、朝ご飯を食べないのはいつもの事。
今日は森田にキッパリ断らなきゃ。
最近は幸せすぎて夢だったら怖いな。って思う。
ピーンポーン。
「はいはーい。」
「よぉ。」
手をあげて挨拶する翔にキュンとしてしまう。
登校中。
「ねぇ!告白断るからね!」
いきなり言ったから驚いたのかも知れないけど。
私は貴方しか要らない。
貴方しか必要ないから。
「まじでいい訳?」
ちょっと不安そうに言う翔の顔はかわいかった。
「うん!当たり前!好きなのは翔だけだし!」
ね!っと言って背の高い翔を見上げて肩をポンとたたく。
そしたらいつもの様にニカッと笑って、
「だよな!お前は俺じゃなきゃダメだもんな!」
っと言って逆にポンと肩に手を置かれる。
今日断るんだ!!
私は翔だけだから。。。
翔以外なんも要らないから。