愛しい人へ


「本当にごめんね!」


走っている俺の足は止まる。


バッと突き放す愛。


??

「もしも私の一番大切な人と会ってなかったら、考えたかもしれない。でも!!今は大好きな人しか考えられないの!本当にごめん。」


嘘。。。


そんなに考えてくれてたのかよ。


ちょっと隠れた所の壁にもたれかかる。


ふぅ良かった。


まぁ信用はしてたけど。


メチャメチャ嬉しいんだけど。


「・・・翔?」



え?何で?

隠れているはずの俺は余裕に愛に見つかっていた。


「え・・・何で。愛?」


愛はいきなり抱きついてきた。


ギューとする腕には力も入っていたけど。


それよりも少し震えているのに気づいた。


「翔しか好きじゃないからね!」


キラキラした目で見てくる愛。


ムカつく。まじに可愛い。

ギュッと愛の頬っぺたをつまむ。


「いたいー。」


愛の頬っぺたは柔らかくて、顔が歪んでるけど。


そんな顔も愛しかった。


ギュッとまた抱き締めかえす。


思ったよりも小せぇな。

「もぉー。結構甘えん坊?」

クスクス笑う愛。


俺ってこんなに独占欲強かったけ・・・
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