愛しい人へ
もうすぐ頂上じゃん。
「私、翔に出逢えて良かった。」
今までで一番可愛く思えた。
いつも可愛いけど。
今日は特別。
そんな気がした。。。
そして頂上。
どちらともなく二人はキスをした。
もぅ地上じゃん!!
お前に出逢えて本当に良かった。
もしお前と出逢ってなかったら?
そう思えると、偶然にでも会えた奇跡に感謝しようと思えてきた。
「楽しかったぁ。また行こうね!」
グーと背伸びして話す愛。
その「また」っという言葉に永遠を感じさせる。
「おぅ。当たり前だし。」
ニッと笑ってみせた。
愛の家の前・・・
二人共「さよなら」を言えずにいた。
名残惜しかったから。
「じゃあな。」
先に繰り出したのは俺。
寂しそうな顔をする愛に抱きついて。
「学校でも会えるじゃん。」
眉がさがって少し涙目の愛。
「うん。バイバイ。」
ゆっくりと愛は家の玄関に向かって歩いて行く。
俺も歩き出そうと思った瞬間。
チュッッ
口に温もりが伝わってくる。
「バイバイ!!」
パタパタと走っていく。
かぁぁ。
俺絶対顔赤いな。