愛しい人へ



「だからこそ。お父さんはお母さんを失うのが怖かった。最初聞いた時は嘘かと思ったよ。大切にしている分失う時は悲しいものだ。初めて離婚を聞いた時は、【神様】さえも信じられなくなったな。【永遠】なんて本当はないかもしれないな。」




その言葉に重みを感じた。


私と翔にも【終わり】が来てしまうの?



私と翔にも【永遠】は存在しないの?



大切にしている分失う時は怖い。



お父さんの言葉が胸に突き刺さる。



そろそろ日が沈み始めて。


もう帰らなきゃ。。。



「お父さん。もう帰らなきゃ。またね。」



お父さんは「最後にゆっくり考えてくれよ。」


っとだけ言ってくれた。
< 65 / 81 >

この作品をシェア

pagetop