愛しい人へ
バタバタ。
帰る途中に雨が降ってきた。
傘を持ってない私は早歩きを走りへと替える。
もうすぐ家の前。
・・・?
誰かいる?
少し足のスピードが遅くなってくる。
雨で視界が悪いがジーっと見てみる。
「・・・翔?」
その人は翔だった。
学校を2日無断欠席して、メールの返事もしなくて。
翔を見るのが懐かしかった。
私の声に気付いたのか翔は私の方へ歩みよってくる。
お互いびしょ濡れ。
すぐさま家にいれる。
タオルを持ってきて先に翔にお風呂に入らせる。
テレビをつけてるのに何を言われるか心配でテレビの内容なんてほとんど覚えてない。
「ごめん。先に入った。」
後ろから愛しい人の声。
振り替えればまだ少し濡れている髪をぐしゃぐしゃにタオルで拭いてる翔の姿。
私は自分でも顔が赤くなっている事に気付いた。