彼女を溺愛する俺
幸せそうな笑顔を浮かべている。
ずきっ――
っ…?
なんだ…ずきって…
胸がいてぇな…俺吹っ切れてないんだなやっぱり…
真夏が好きだからいてぇのかな?
二人に再会してほしくないと思っているずるい自分がいる。
情けない…
俺はいけない恋をしてるんだ…
わかっていても辛い。
真夏が好きな気持ちは負けないつもりだったが
奏様に叶うはずなんてないんだ。
柔らかい表情の奏様が貴重だ。真夏様がいない間
まともに笑ったことがない奏様。
久しぶりだ。
やっぱり俺は奏様の笑顔がまた、みたい…
二人の幸せをただただ願う自分に失望した。
「奏様もう一つ報告です」
「?なんだ?」
「なんとお子様は双子です!」
奏様に喜んでもらいたい。
双子のことを言った。