護ってくれるのは・・・

「ちょっとくらいなら大丈夫だよ。行こう!!」

「あ、待ってよ!!」


私達は外に出た。

もちろん私も外に出るのは初めてのこと・・・。


なぜなら、幼く力も強い私が妖怪から狙われやすいのは当然のことだからだ。

いくら術を使う訓練をしても狙われやすいことには変わりない。



公園で遊んで数時間が経っていた。

「劉ちゃん、そろそろ帰ろ?みんな心配してるからさ。」

「そうだね。また、2人で来ようね!!」

「うん!」


帰ろうとしたその時だった。



『あれれれ?如月家の後継者じゃね?アイツの能力ハンパじゃねーな。』

いまの私であればこんなヤツ簡単に倒せるのに。
その頃の私は妖怪を見るのも初めてだった。


「雪華ちゃん、怖いよ・・・。」
「りゅ、劉ちゃん・・・。」

私も怖かった。

でも、そんなこと言えなかった。


劉を守りたいという気持ちの方が強かったから。
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