護ってくれるのは・・・
「ちょ、ちょっと!!そこの妖怪。どっか行きなさいよ!!」
『やだね。俺様はもっと強くなりたいんだ。そのためにお前を食う!!』
「キャー!!」
「雪華ちゃん!!」
妖怪に食べられそうになったとき
誰かに突き飛ばされた。
「・・・劉ちゃん?」
『誰だよコイツ。殺すぞ?』
妖怪の目は本気だった。
「雪華ちゃん、今のうちに逃げて・・・。」
『力のないお前に何が出来る?どうせ何も出来ない。黙って殺されるのを見ていろ。』
「雪華ちゃん。お願いだから逃げて!!」
「ヤダ。絶対逃げない。私は・・・劉ちゃんを助ける!!」
『お前みたいな小娘。俺様に勝てるわけないだろ。黙って俺様に食われろ!!』
(天の神、地の神、水の神、さまざまな神様。私に力を貸してはいただけませんか?大切な人を守るための、妖怪を倒す強い力を!!)
『な、なんだ?何が起こった?!や、やめてくれ。ギャーーー。』
私が気づいた時には、
妖怪は跡形もなく消えていた。
「神に愛されている孫・・・か。」
「ばあ様!!あ、あれ?妖怪がいない・・・。ばあ様が倒してくださったのですね。ありがとうございます!!」
「自分のやったことには気づいておらんのか。まったく、たいした孫じゃ。」
「何か申しましたか?」
「なんでもない。それより屋敷を抜け出すとは何事じゃ!!劉くんの目が覚めたら2人ともお説教じゃぞ!!」
「・・・すみませんでした。」