[短編]サンタをワルがやってみた〜愛よ届け〜[クリラバ]
「1年じゃ…ないんだ。」

「サンタクロースが行くのはそれなりの子の所だから…。1年だけでは癒せないから…ね。」

俺の質問にナデシコは、何故かトーンが下がってしまった。

「ナデシコ…?」

俺が横から覗き込むと、

「……な、なに見てるのよ!!」

と、思い切り顔の向きを変えられた。

「それで、私の受け持ちに2年目の子がいて、最後に行くんだけど…。研究生のバイブルにお願いしたいの。」

痛みが走る首を撫でている俺はこの時、ナデシコの瞳の奥にあるものを知る事はできなかった。
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