全部、私からだった。 ~AfterStory~


「ごめんなさい、ごめんなさい、赤根くん……
 無理よ、私には出来ない、無理なの。
 お願い、許して」

 何に対して誤っているのか、何を許して欲しいのか、自分でも良くわからなかった。
 ただ、ここから逃げ出したい一心で、ひたすらに赤根くんの許しを乞う。


「何が? 何が無理?
 ちゃんと言ってくれないとわかんないよ、先生」


 吐きそうなほどの嫌悪感や、意識を手放しそうなぐらいの恐怖で、私の精神はボロボロでグシャグシャで、こんなにも乱れているに。
 そんなの気にも留めず飄々と、赤根くんは優しく諭すように問う。


 私の中で、何かが弾けた。


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