全部、私からだった。 ~AfterStory~


「私の鍵を奪ったのは?」

「それは僕――だけど……
 先生、さっきから質問攻めだね。
 時間稼ぎ?
 別に構わないけど、時間ならたっぷりあるしね」

 赤根くんは私を見下ろしてそう言うと、困ったように苦笑した。



 いつの間にか、赤根くんの両腕に腰を抱かれていたけれど、もうこの際、そんなのどうでもいい。
 好きなようにさせておこうと思った。


 それよりも、真実を知りたい。
 ここ最近、私の身に次々と降りかかった災難、不可解な出来事、その全ての真相を。



「でも、鍵を教室のトイレに置いていったのは、ハインリーケさんでしょ?」


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