全部、私からだった。 ~AfterStory~


「銃刀法違反、公務執行妨害及び殺人未遂、そんなもんか。
 お前、バカじゃねぇの?
 一課より、組対の方が優しいぞ?」

 りっくんは、まるで何事も無かったように涼しげに言い、手錠をポケットから取り出して城光寺を後ろ手に拘束した。


 そこへ、裏の玄関から二人の捜査官らしき男の人が入って来て、うち若い方(と言っても多分三十路は超えているだろうけど)が城光寺の後襟を鷲掴んで乱暴に立たせると、

「谷口、城光寺は組対が貰うわ。
 悪いな」

 と言って、りっくんに向かって申し訳程度に軽く手を挙げた。


「ああ、どうぞ」

 りっくんはそう返して、ニヘっと笑った。


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