全部、私からだった。 ~AfterStory~


 そんな私を、満足げに目を細め、艶やかな瞳で見下ろした。

 意地悪な薄い笑みを浮かべたりっくんの魅惑的な妖しさに、頭の中は軽い眩暈におかされる。


 早く! と心の中で願っているだけでは、りっくんはちっとも欲しい物をくれないのだ、いつだって。


 耳を生温かい物に撫でられ、私の口から吐息混じりに大きな声が漏れ出た。

 と同時に、りっくんの指は私の秘部を絶え間なく刺激する。
 それは優しいけれど、物足りなくなんかなくて、私の意識は深く深く堕ちていく……



 けれど足りない!



「りっくん、もう……」

 りっくんの首の後ろに両腕を回し、上体をほんの少し丸めて少し頭を持ち上げた。
 そうして、ねだるようにその逞しい首筋に口付けた。


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