全部、私からだった。 ~AfterStory~


「昨日、誰かにつけられたの。
 すっごく怖かった。
 ほら、男性用の下着が干してあれば、男の人と住んでるってきっと思うでしょ?
 だから……」

「だからって俺の使用済みパンツを……
 いくらなんでも汚ねぇだろ?」

「失敬なっ! 何言ってんの?
 ちゃんと洗濯したもん」

「マジか。ありがとう……
 じゃねぇわっ!
 俺にノーパンで仕事に行けって?
 ブラブラさせて?」

 普段温厚なりっくんに、やんわりだけど怒られて悲しくなった。
 目の奥がじーんと熱くなって、視界が滲んだ。


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