全部、私からだった。 ~AfterStory~


「ごめん、多恵。
 怒ってんじゃねぇよ、ほんと。
 そら怖かったよなぁ。
 当分俺、毎日ここに帰ってくっから。
 できるだけ早く帰れるようにもするし」

 言いながら、頭を優しく撫でてくれた。
 ついさっきまで股間を包み込んでいた方の手で。

 申し訳ないけれど、ちょっと嫌だった。


 不安げに私の顔を覗き込んだりっくんは、

「な? だから……
 パンツを返してください」

 言って、ニッと無理矢理に微笑んだ。


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