全部、私からだった。 ~AfterStory~


「いい。もう一歩も外に出たくないし、ご飯も作りたくない。
 すっっっっごく疲れてるんだってば、本当に」

 縋る思いで訴えると、ベッド端に腰掛けているりっくんは下着を足に通しながら、

「仕事で疲れてんのなんか、俺だって一緒だわ」

 冗談ぽく言って笑った。


 その通りだと思う。
 私なんかより、りっくんのお仕事の方が何百倍も大変だ。

 時間外にもしょっちゅう呼び出し食らっているし。

 少しでも暇ができると、私に会いに来てくれて、そして全力で奉仕してくれる。
 それを私が望んでいなくても、そんなのお構いなしだからちょっと困る時もあるけれど、例えば今日みたいに。


 りっくんの身体は、一体全体いつ休ませて貰っているのだろう。


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