勿忘草~私を忘れないで~
お守りの花
「ハァ!?」
と、怒ったような声をあげられた。
「何それ………隠してたの。今まで??」
カン違い、カン違い。
…にしても、凄い剣幕。言葉を失うよ。
「し、知ってると思ってさ……」
「んなー、知ったこったねえ!!!」
どこのオバハンだよお前!!
「あんた、高校違ってたら、永遠に黙ってたつもりなの!?」
ヤバいよ、ヤバいんじゃないの、俺?
…なんて呑気に言ってらんねぇ。
ここはとりあえず、こう言っておく。
「…すんません」
許してくれっ!許してくれっ!!
「許す・許さないの前に、行くよ?」
ハイ、すんません。
「じゃ、歌奈ちゃんに連絡いれろ」
ハイ………って!!!!?
「…俺が?」
「意外、誰がいるの」
ハイ、すんません。
実夏は相変わらず、怖いままだ。