意地悪同期にさらわれました!
野田の肩に乗せたままの俺の手がそこにはあった。
慌ててパッと離す。
「い、いや、別にそんな」
うだうだする俺を野田がバカにしたような目で見上げる。
「……アホ…」
彼女がボソッと呟く。
………ムカ。
何だよ、その目は。
大体、お前が突然飛び出すから。
黒木がいつまた現れるかも分からねぇのに。
俺が追わなかったら今頃ヤツに捕獲されてたかもしんねんだぞ!?
その俺様に向かって、アホだと!?
マジで何でこんなにいちいちムカつくんだ、
このゴリラは!