意地悪同期にさらわれました!

彼女を見下ろし睨み返す。
負けじと野田も応戦してくる。

マジで……可愛くねぇ。

ジリジリと睨み合っている俺達に木村先輩が呑気に言う。

「んも~、何いつまでも見つめ合ってんのよ~。

もう、分かったわ。

帰っていいわよ。
私が後はうまく誤魔化しておくわよ。

これでもね、私は課の中で野田さんの次に人気があるのよ。
私を狙ってる人だっているんだから。
まあ、野田さんにはイケメン彼氏が出来たんだから、これからは私が一番になるわね」

彼女はパチッとウインクしてから俺と野田を廊下に押しやると、襖をバン、と閉めた。


……あのー、
見つめ合ってたんじゃなくて…

……睨み合ってたんデスケド…。






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