意地悪同期にさらわれました!

「………」

「………」

廊下に二人、唖然と立ちすくむ。

隣の赤崎をチラ、と見ると、彼も動かずにボンヤリとしていた。

……イケメン……彼氏…?

コイツが?

…まあ、イケメン、は…違わないかな…。
だけど、彼氏じゃ……ないもん。


でも、さっきは…ヤバかった。
思わず言いそうになった。

―――好きだと。


何で?
何で私、赤崎なんかを……。

だけど、気付いてしまった。
彼を探して駅を走っていた時、何を言いたかったのか。


…いいえ、きっと、最初にキスされた時に。




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