意地悪同期にさらわれました!

「どうする?」

…え。
赤崎が突然言った。

「戻るか?それとも帰る?」

……え。

何も答えずにいる私を赤崎はジッと見ていた。

その目は先ほどの睨んできた視線じゃなく、優しい眼差しに変わっている。


「……」

そういうところが狡いのよ。
いきなりフッと優しくなる。
その度に…一つ一つ気持ちを揺らされる。


「帰る」

「そうか。じゃあ行くか」

出口に向かって歩き出す赤崎をジッと見る。

…どうしよう。
…ドキドキ…する。





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