意地悪同期にさらわれました!

野田を部屋に入れたからと言って…
何も変わらない。

きっと朝まで、何事もない。

普通に寝て、普通に目覚めて、
会社に行けば……終わる。


「はい。…どうぞ」

ドアを開けて彼女を招き入れる。

「おっ…お邪魔しまぁす…」

野田は遠慮がちにそっと部屋に入って来た。


俺の気も知らずに、珍しそうにキョロキョロしている。


「あんま見んなよ」

「なぁに?見られたら困るものでもあるの?
今のうちに隠しておきなさいよ」


「なっ…!何もねぇよ!!
アホな事言うな」

変なものなんて何もないはずだけど、何故だか部屋を見回してしまう。





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