意地悪同期にさらわれました!
「ふふっ。慌てちゃって。
漁ったりなんかしないわよ。
本当にアホなんだから」
「…帰ってもらっていいデスカ」
「やだ、帰らないっ。
あんた、私を帰していいと本気で思ってんの?
冷たい男ね」
……ノコノコとここまで来て、冷たい呼ばわりかよ。
ゴリラめ。
―――「ビールでも飲むか」
ネクタイを外しながら言う。
「うん。いただく」
「了解」
俺がキッチンに向かうと、彼女は窓の方へと歩いて行った。