意地悪同期にさらわれました!
「くっそぉ…。何がゴリ子よ。
今回ばかりは許さないんだからっ…!」
ブツブツ言いながらフロアー中央にある休憩所の椅子にドカリと座る。
私としては華やかさを重視した女性に受けるデザインを意識したのだが、高級レストランには不可欠であるはずの落ち着きは、はっきり言ってヤツの言う通り皆無に等しいデザインだった。
それを認めている自分に対してもやり場のない怒りを感じる。
「あーきーほーちゃんっ」
背後からポンッと肩を叩かれ振り返る。
「竹村さん」
見上げると同じ課の先輩、竹村玲哉がニコニコと私を見下ろしていた。