意地悪同期にさらわれました!
「…野田さん、ちょっといいかな」
その時、ふいに現れた男。
……営業二課の敏腕課長、
黒木 孝太。
「…はい」
素直に小さな声でしおらしく返事をすると、野田は立ち上がり黒木課長についてオフィスを出て行く。
……何だ?
どうして黒木課長が…。
仕事の接点もない部署だしな。
俺は二人の後ろ姿を見ながら考えていた。
…すると…。
「おい、東吾。いいのか、あれ。
彼女と他の男の密会を許す心の広い男じゃないだろ、お前は。
…追いかけるぞ。来いよ」