意地悪同期にさらわれました!
俺に小声でそう言ったのは同期の
鈴木 達也。
「ばっ…、行かねぇよ」
達也に掴まれた腕を振り払う。
「何で?今、お前、心配そうな、切なげーな目で見てたじゃん。
だから俺が一緒に行ってやるって。
バレたら俺と話してるフリをすんだよ」
…せ…切なげな…目?
な、何を言ってるんだよ、コイツは!
「ばか。心配なんてしてねぇ」
「わかった、わかった。
ほら、早く行くぞ」
ズルズルと達也に引きずられるように俺は二人の後を追った。