意地悪同期にさらわれました!
俺は赤い顔で俯く彼女を遠くから見つめながらそっと立ち上がった。
「…あ、東吾。…バレるって…」
達也の忠告を無視して立ったまま野田を見る。
「あ、…赤崎」
俺の視線に気付いた野田がこちらを向く。
黒木課長の睨む様な視線もオマケについてくる。
「……」
俺は無言のままクルリと向きを変えると休憩室を静かに出た。
「東吾。待てよ」
達也が後を付いて出てきた。
「何で黙って出て来るんだよ。
いいのかよ」
「……」
スタスタと速足で歩く。