意地悪同期にさらわれました!

「おいってば、東吾」

ピタッと足を止める。
そしてゆっくりと達也を振り返った。

「―――いんだよ、それで」

「は…?……お前…」

「…何だよ」

「…そんなに好きなら、
………取り返して来いよ」

……は?
好き?

コイツは何を言って…、

「…らしくねぇ事してんなよ。

いつも強気で俺様のくせによ」

達也はそれだけ言うと、俺の肩をポンポン、と叩いて課へと戻って行った。




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