意地悪同期にさらわれました!

「………」

……聞き間違い…じゃないよな?

な、何で……。

相変わらずカタカタと震える野田の背に回した腕に、再び力を入れる。

キュッと抱き締める。


そんなに…怖かったのか。
一体、どんな思いで逃げてたんだよ。

俺は彼女の髪に顔を埋めてそっと口づけた。

すると彼女の手が俺の背に回ってきて、そっと抱き締め返してくる。


……マジで…何なんだよ、これは。
相手はあの、ゴリ子だぞ?

俺にテープカッターを何の躊躇いもなく投げつける凶暴なゴリラだぞ?





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