意地悪同期にさらわれました!

……あり得ないんですけど…。


……心ではそう思っているのに、俺の身体は彼女を離そうとはしない。

気持ちと行動のギャップに戸惑いながらも、野田の細い身体が堪らなく愛しくさえ思えてくる。

……だけど…。


コイツは、怖かっただけだ。
別に相手は俺じゃなくてもいいはずだ。
ただ、誰かにもたれかかりたいだけなんだ。


……そっと…腕を離す。

彼女の顔をジッと見つめる。
彼女も俺を黙って見上げている。




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