意地悪同期にさらわれました!
そっと唇を離し、お互いに静かに相手を見る。
「……」
「……」
二人、黙ったまま唖然とする。
一体、今の一時に何が起きたのか、
野田もどうやら理解してはいないようだ。
「…あ、…あの…」
「…な…何だろう、何で…。
い、…今のは無し…な?
事故だよ、そう、事故」
「……無し…?事故?」
「そう。ほら、ゴリ子となんて、あり得ないし!
お前もそうだろ?
俺なんか…」
「そ…そうだね。
………あり得ない……ね」