意地悪同期にさらわれました!
「やあやあ、東吾クン。
邪魔しちゃったかなぁ?
ゴメンね~?」
…達也がニコニコしながら片手を上げて言う。
…う。何だよ、その嬉しそうなわざとらしい笑顔は。
次はその隣から太田先輩が話し出す。
「あのさー、仲がいいのはいんだけどー、駅の入り口センターでチューはちょっとなぁ。
ほら、通行人の皆様にご迷惑だろぉ」
…お前らは通行人ではないのか。
サッサと通り過ぎろ。
そのさらに横から今度は木村先輩が言う。
「野田さん、赤崎くんと会えたのね。
良かったわぁ。
だってね、さっきの赤崎くんったら血相変えてオフィスに飛び込んで来るんだもの。
よっぽど会いたかったのね~、羨ましいわぁ。
それを伝えたら今度は野田さんが赤崎くんを追いかけて飛び出して行くでしょ~。
何か、映画みたいよね」