優しい手①~戦国:石田三成~【完】
恥ずかしすぎる告白をしてしまい、そんな自分の顔を桃に見られたくなくて、
また桃も…三成に真っ赤になった自分の顔を見られたくなくて…
布団に転がりながら何故か互いに背を向けて顔を覆っていた。
「………三成さん…なんか言ってよ…」
「………………む、無理だ」
少し冷静になって、気になっていたことがある。
「…桃」
「は、はいっ?」
声が裏返り、ふっと笑いを誘われながらも…
これだけは絶対に聞いておかなければ、と思い、三成は頬杖を突いて桃の背中を指先で突いた。
「桃は俺のことを…“好きより上”ではないのか?」
「え…っ!?」
“愛している”と世紀の告白をした自分に対して、桃は“大好き”止まりだ。
これでは到底納得ができない。
――返事がなく、今度は細い肩を突くと…ぴくりとも動かない。
痺れを切らした三成は半ば圧し掛かるようにして上半身だけ覆い被さり、顔を覗き込む。
蝋燭に照らし出された桃の顔は…
瞳は潤み、“少女”から“女”へと脱皮したかのような麗し顔をしていた。
「…桃」
「愛とか…わかんないよ…。男の人、わかんないもん。知らないんだもん。だから今は…大好きってことくらいしか言えないよ。……やだ、恥ずかしいじゃんっ!」
「ならば…俺が色々教えてもいいんだな?」
様々な意味を言い含めて頬をつねりながら笑うと、つねる指を何とか外そうとしながら桃の目がとびきり大きく見開かれた。
「え?色々って…どういう意味?」
「それはつまり……言えぬ!聞くんじゃない!」
「あ、またエッチなこと言おうとしたんでしょ!三成さん、意外とスケベなんだから!」
「な、なに?そんなことを言う口は…塞いでやる!」
「あ、や…っ」
――何度も何度も唇が重なってきた。
互いに気持ちを明かし合って、三成は先に進みたいという気持ちが逸ったが…
まだ一番大切なことがはっきりとしていない。
“元の時代に帰るのか?”
だから思いを込めて、何度も唇を重ねる。
開いた唇は、誘っているようにも見えた。
また桃も…三成に真っ赤になった自分の顔を見られたくなくて…
布団に転がりながら何故か互いに背を向けて顔を覆っていた。
「………三成さん…なんか言ってよ…」
「………………む、無理だ」
少し冷静になって、気になっていたことがある。
「…桃」
「は、はいっ?」
声が裏返り、ふっと笑いを誘われながらも…
これだけは絶対に聞いておかなければ、と思い、三成は頬杖を突いて桃の背中を指先で突いた。
「桃は俺のことを…“好きより上”ではないのか?」
「え…っ!?」
“愛している”と世紀の告白をした自分に対して、桃は“大好き”止まりだ。
これでは到底納得ができない。
――返事がなく、今度は細い肩を突くと…ぴくりとも動かない。
痺れを切らした三成は半ば圧し掛かるようにして上半身だけ覆い被さり、顔を覗き込む。
蝋燭に照らし出された桃の顔は…
瞳は潤み、“少女”から“女”へと脱皮したかのような麗し顔をしていた。
「…桃」
「愛とか…わかんないよ…。男の人、わかんないもん。知らないんだもん。だから今は…大好きってことくらいしか言えないよ。……やだ、恥ずかしいじゃんっ!」
「ならば…俺が色々教えてもいいんだな?」
様々な意味を言い含めて頬をつねりながら笑うと、つねる指を何とか外そうとしながら桃の目がとびきり大きく見開かれた。
「え?色々って…どういう意味?」
「それはつまり……言えぬ!聞くんじゃない!」
「あ、またエッチなこと言おうとしたんでしょ!三成さん、意外とスケベなんだから!」
「な、なに?そんなことを言う口は…塞いでやる!」
「あ、や…っ」
――何度も何度も唇が重なってきた。
互いに気持ちを明かし合って、三成は先に進みたいという気持ちが逸ったが…
まだ一番大切なことがはっきりとしていない。
“元の時代に帰るのか?”
だから思いを込めて、何度も唇を重ねる。
開いた唇は、誘っているようにも見えた。