光の魔法を君に 【番外編】
私は、夕暮れ時に街へ出かけました。
買い足しを頼まれて街にいきました。
そして、目的のモノを買って帰ろうとした時に、誰かに声を掛けられました。
「お嬢ちゃん!」
肩に手を置かれ驚きながら振り返ると、真っ蒼な顔をした男の人がいたのです。
私がどうしたのか、と聞くと彼は
「向こうに怪我人がいるんだ!お嬢ちゃんは城のモンだろう?手当てしてやってくれよ!!」
「・・・っそれは・・・!!」
大変!だと思いましだが私は医療関係には疎く、癒しの魔法もあまりうまく使えないのです。なので、どうしようかと迷っていた時腕を引っ張られて連れて行かれたのです。
「ッ離してください!!」
必死に抵抗したのですが・・・。
やはり男の人の力には敵わずそのままズルズルとついていってしまったのです。
ここまでくればしょうがない。自分の出来る範囲でしよう。
そう、思ってたら、
「・・・っ!!!!」
私を引っ張っていた男の人が立ち止まり、私の方を向きニタリと笑いました。
「お嬢ちゃん、声出さないでくれよ。」
え?と思った次の瞬間、腕をきつく締めあげられてしまいました。
「お嬢ちゃんを誘拐すれば、金が入りそうだ。」
「・・・っ!!」
「おっと、魔法を使うなよ。コッチにはこれがあるんだから」
とおもむろにポケットから出した“それ”を手の中で弄ぶ。
「・・・っ・・・」
恐怖に思わず足がすくんでしまいました。