光の魔法を君に 【番外編】
「好きです・・・好きなんです・・。」
ボロボロと、涙が頬を伝う。
__泣きたいわけじゃないのに。勝手に溢れてくる。
「優しさも、厳しさも、・・・揺れる瞳も。
全部全部好きなんです。」
例え、夢羽様を思っていたとしても___
「貴方が、好き・・・っ!!!」
グイ、と腕をひかれ気が付けばすっぽりと腕の中におさまる。
「!!??」
「・・・ありがとう。」
突然降ってきた感謝の言葉、言われる意味がわからない。
「・・・けど、ごめん。今は返事ができない。」
ゆっくりと離される身体。
熱を帯びていた身体が夜の冷気に当てられて冷たくなっていく。
まるで、貴方の言葉のように。
「今でも俺は夢羽を想っているからだ。」
「・・・っし、ってます」
ズキン、と胸に突き刺さる痛み。
わかっていた、わかっていたことなのに。
___辛い。
私の肩に置かれている貴方の手。
それを振り払って逃げ出したいのにそれを許してはくれない。