光の魔法を君に 【番外編】
「___今は、君の気持には応えられない。」
あぁ、もう涙が溢れて止まらない。
泣きたくないのに。
「それでも、待っていてくれるなら。俺は、君を好きになる。」
「・・・え・・・?」
「優柔不断で悪い。けど夢羽への想いを抱えたまま君とは一緒にいれない。
だから、待っていてほしい。
例え、君の気持ちが変わっていてもかまわない。
他の誰かを好きでもかまわない。
アイツへの気持ちを断ち切れたなら必ず君を好きになる。
君が他の男といようと、必ず君に告白する。」
「・・・ほ・・・んと・・?」
困惑していまいちよく頭が回らない。
太陽さんが私を____?
「ぜ・・・ったい・・・?」
「あぁ、絶対だ。」
雫が床に落ちた。
もう、ずるいですよ・・・。
「___待ってます。ずっと待ってます。何年後でも何十年後でも、お婆ちゃんになっても。待ってます。」
あの日から、片時も忘れたことは無い。
貴方の顔や声、引き締まった力強い腕。
全てを憶えている。
「___約束だ。」
「・・・やくそく・・・。」
貴方はもう一度私を抱きしめた。
温かいヌクモリがあたしを包む。
どれくらいたっただろう。
貴方はあたしを優しく離して
「部屋まで送るよ。」
部屋まで送ってくれた。
それが、貴方の優しさだった。
月明かりが、私たちを包み込んだ。