光の魔法を君に 【番外編】


朝の爽やかな風があたしと空の間を優しく吹き抜ける。



そして、あたしを手すりに座らせて空は自分のポケットから何かを取りだした。



「・・・?」


あたしがきょとん、としながら空を見ると空はさっきよりも優しく穏やかに笑って、
あたしを抱きしめた。




「目、瞑って。」



耳元で囁かれて、空の吐息を感じながら目を瞑る。
波の音と、風の音が優しく聞こえてくる。





暫くして、首に懐かしいあのひんやりとした感覚が伝わった。



「___目、開けて?」



優しい、空の声と一緒に瞑っていた目を開けて首元に手をやる。




「・・・!!空っ!!」



思わず、目を見開く。



だって、だって・・・・・。




指先から伝わる冷たさはヒトツだけではなかった。
指で形をなぞっていく。




「・・・これ・・・」

「俺からの。贈り物。」


ふんわり、と微笑む空に自ら抱きつく。













「___ありがとうっ!!」




優しく香る空の香りに安心しながら顔を埋める。
いつも、安心して眠れるのは貴方の隣だけ。






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