偽恋愛上等ッ!!【短編】
片付けは終わったみたい。
部室が校門のすぐそばにあってさっき入ってくのが見えた。
今着替えに行ってるっぽいから、
まだ少しは時間あるよね。

その間に気持ち落ち着けなきゃ!


あたしはすーっと大きく、深呼吸をした。

吸った空気を全部吐き終わるか終わらないかくらいの瞬間、
ガラガラッというドアが開く音と
数人の笑い声と話し声がした。

あたしが驚いて声の方を見ると

『コウ』もいた。


隣の高校の制服の薄いブルーのシャツが
正直、めちゃめちゃ似合ってる。


げっ!
もう出てきたわけ!?
着替えるの早すぎでしょ!!!


あたしはあわてて髪を整えた。

来た、来た!
今だ!

声かけなきゃ!




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