偽恋愛上等ッ!!【短編】
「海から見たのなんて初めて!」

「俺も!こんな綺麗なんだな!」

コウジが嬉しそうに笑った。


「そうだ、花火の写メ撮っとこうかな」

あたしは携帯を出して、花火の写メを撮った。
ちゃんと海にうつった花火も入るように。

「玲、せっかくなんだから俺らも一緒に写真撮ろうよ!」

コウジは自分の携帯を出してあたしの横に並んで、
花火をバックに
右手を伸ばして携帯をかまえた。

「はい!笑ってー」


『カシャ』


「見せて見せて!」



撮った写メはちょうどバックに黄色の花火と赤の花火が2つうつっていて
あたしとコウジはすごく楽しそうに笑っている。

「黄色と赤の花火、玲のゆかたとかぶってる!」

「あ、ほんとだね!」

薄い黄色に赤い金魚のあたしのゆかたと
写真にうつった花火の色が同じだった。

「ナイスタイミングだったなー!
俺、これ待ち受けにする」

そう言って携帯をいじり、1回携帯を閉じてまた開いた。
待ち受け画面がさっきの写真になっている。


コウジは嬉しそうに笑って、

「うん、いい感じ!
あとで玲にも送ってあげるよ!」

と言った。






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