偽恋愛上等ッ!!【短編】
フェンス沿いに走っていって、近よれるところまで近よってみる。
見えた。
背番号は、

『7』。



「コウジ!!」

あたしは思いっきり叫んでみた。

『7』が振り返る。
『7』はきょろきょろした後、あたしの姿に気づいて
嬉しそうに笑い、


「あ、玲じゃん!来てくれたんだ!」


と言った。




あたしは驚きと混乱で、
立ったまま固まっていた。


やっぱそうだ!
コウジじゃん!

てか
何で『7』!?


試合中に話しかけるなんて非常識だとは思ったけれど
今のあたしは正直それどころじゃない。


「コウジ!
何で背番号7なの!?」


「へ!?何でって!
俺『7』だもん」


は!?コウジの背番号が『7』!?
もうワケが分からない。

頭の中ぐちゃぐちゃだよ!!


< 42 / 90 >

この作品をシェア

pagetop