偽恋愛上等ッ!!【短編】
試合は、3-2でコウジのチームが勝った。

今日は公式試合だから、
試合後にみんなで打ち上げがあるってコウジが言ってた。

だから今日は一緒には帰れないんだ。
まぁ、そういう時もあるよね。

けど、せっかく勝ったし何かヒトコト言って帰ろうかな!?
今日の相手校は結構強いところらしいし
接戦で勝ったから、コウジきっと機嫌いいだろうな。
得点も1点決めてたし!



日陰にいたけど、今日はかなり暑い。
来るときに買ってきたペットボトルのジュースが空になって、
あたしは自販機を探しに行った。

キョロキョロしながら歩いていると、
グラウンド沿いにある、器具が置いてある倉庫の裏に
自販機を見つけた。

「あったー♪」

お金を入れて、ボタンを押す。
『ガシャン』
ジュースが出て、それを取ろうとしてしゃがんだ瞬間、


「コウジ!」


どこかで女の子の声がした。
ん、コウジ??

「何?」

コウジの声もした。
この声は‥‥ここだ!
倉庫の中から聞こえる。

自販機は倉庫の裏にあって、
自販機のちょうど真上のあたりに小さな窓がある。
窓はほんの少しだけ開いていた。
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